Googleの検索品質評価ガイドラインで重視されるEEATのうち、「経験(Experience)」は2022年に追加された比較的新しい観点です。「専門性(Expertise)」と混同されがちですが、両者は似て非なる評価軸であり、意味を正しく理解していないと的外れな対策をしてしまうこともあります。この記事では、EEATにおける経験とは何か、専門性との違い、経験を示すための具体的な書き方や施策、そして社内に該当する経験者がいない場合の考え方まで解説します。
EEATにおける「経験」とは何か
EEATの「経験(Experience)」とは、コンテンツの作成者が実際にその物事を体験したうえで情報を発信しているかどうかを示す観点です。たとえば商品レビューであれば実際にその商品を使用したこと、旅行記事であれば実際にその場所を訪れたこと、といった一次体験の有無が評価対象になります。
この観点が重視される背景には、実体験を伴わない、他サイトの情報をまとめただけのコンテンツが増えたことへの対策があるとされています。読者にとって本当に役立つのは、実際に体験した人だからこそ書ける具体的な気づきや失敗談であり、Googleはそうした一次情報の価値を評価しようとしていると考えられます。
「経験」と「専門性」の違い
経験と専門性は混同されやすい概念ですが、明確に異なります。専門性(Expertise)は資格や知識・技能の深さを示す観点であるのに対し、経験(Experience)は実際にやってみた・体験したという事実そのものを示す観点です。
- 専門性の例:医師が医学的な知見に基づいて健康情報を解説する
- 経験の例:実際にその治療法を受けた患者が体験談を語る
この2つは必ずしも同じ人物が両方を満たす必要はありません。むしろ、専門家による正確な情報(専門性)と、実際の利用者による生の声(経験)を組み合わせることで、コンテンツ全体の説得力が高まりやすくなります。
「経験」を示す具体的な書き方
経験の観点を記事に反映するには、以下のような書き方が具体例として挙げられます。
- 「実際に3か月使用したところ」のように、体験の期間や状況を具体的に明記する
- 使用時に撮影した写真やスクリーンショットなど、その場でしか得られない一次情報を掲載する
- 良かった点だけでなく、使いにくかった点や失敗した点も正直に書く
- 比較記事であれば、実際に試した複数の選択肢について、体験に基づく違いを記述する
- いつ・どこで・どのように体験したのかという文脈情報を添える
ありがちなNG例
「効果があります」「おすすめです」といった抽象的な評価だけを並べるコンテンツは、経験に基づく裏付けが弱いと判断されやすい傾向があります。他サイトの表現を言い換えただけの文章では、実体験が読者にもGoogleにも伝わりにくい点に注意が必要です。
YMYL領域における経験と専門性のバランス
健康・医療・お金・法律など、読者の人生に大きな影響を与えうるYMYL(Your Money or Your Life)領域では、経験だけでなく専門性・権威性・信頼性もあわせて厳しく評価される傾向があります。体験談に医学的・法的な誤りが含まれていると、かえって信頼性を損なうおそれもあるため注意が必要です。
そのため、YMYL領域では利用者の体験談(経験)に加えて、その内容が医学的・専門的に妥当かどうかを専門家がチェックする体制、つまり記事監修を組み合わせることが有効な打ち手の一つとされています。体験ベースの一次情報と専門家によるファクトチェックを両立させることで、コンテンツ全体の信頼性を高めやすくなります。
社内に経験者がいない場合の考え方
すべてのテーマについて、自社のライターが実体験を持っているとは限りません。そうした場合の対処法としては、以下のような選択肢が考えられます。
- 実際の利用者にインタビューを行い、体験談を記事に反映する
- ユーザーレビューやアンケート結果を根拠として引用する
- 自社で実際にテスト・検証を行ったうえで記事化する
また、経験を補うだけでなく、専門性・権威性の観点を強化したい場合には、外部の専門家に記事監修を依頼するという方法もあります。監修者を自力で探し、条件のすり合わせや依頼のやり取りを行うのは手間がかかる作業ですが、SEOメディア運営者と専門家をマッチングし、監修依頼の対応を運営が代行する「SEO監修者マッチ」のようなサービスを利用すれば、こうした負担を軽減できる場合があります。
まとめ
EEATにおける「経験(Experience)」は、実際にその物事を体験したかどうかを示す観点であり、専門性とは異なる評価軸です。体験の状況を具体的に記述する、一次情報を盛り込む、良い点も悪い点も正直に書くといった工夫を通じて示すことができます。YMYLに関わるテーマでは、体験談だけに頼らず専門家による記事監修と組み合わせることも検討し、コンテンツ全体の信頼性向上を目指しましょう。専門家探しに課題を感じた場合は、SEO監修者マッチ(https://supervisor-seo.com/expert-apply/)のようなマッチングサービスの活用も選択肢の一つです。